プロの技術翻訳者になろう!
〜稼げる翻訳者になるためのノウハウ〜
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4.2.9 英語の表記スタイルを学ぼう
学校の授業でも翻訳教室でも英語または翻訳技術そのものについては良く勉強しますが、英文の表記方法(書き表す時の約束事)はあまりやりません。
そのため翻訳できるレベルの語学力と技術知識のある人でも表記のルールを全く知らない人が多くいます。トランスワードのトライアルを受ける人にもこの傾向が高く、がっかりしています。これらのルールは興味を持って勉強すれば材料は多くありますので、こまめに整理しておきましょう。
表記のルール違反の中で私が一番がっかりするのが「日本語の原稿の頭が一文字ほど字下げになっているので英語の文章も一文字だけ字下げをする」人です。これだけは止めてください。「私は英文作成の常識が全くありません。」といっているようなものです。
日本語の場合、段落の最初は他の行と区別するために一文字分ほど下げて書き始めます。しかし最近ではワープロ(パソコン)の普及に伴い、段落の区別は字下げではなく、行間のスペースの調整で行うので、実務文章では字下げはしない傾向にあります。 英語の場合、一文字の字下げなどはありません。同じ目的のために英文の書き始めを下げるにはインデントと使います。この場合、一文字ではなく通常4〜5文字分(一単語分)下げます。英語の場合も日本語と同じ理由でこのインデントも最近ではあまり使いません。実務文章では特にこの傾向が強いです。
翻訳をしようとする人はこのくらいの常識は持っておいてほしいものです。どんなことがあっても英文中で一文字分の字下げだけはしないでください。お願いします。
技術翻訳のトランスワードが発行している書籍「プロの技術翻訳者になろう!〜稼げる翻訳者になるためのノウハウ〜」の一部を掲載しています。
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