テクニカルライティングと
技術翻訳の秘訣(増補版)
技術翻訳の秘訣(増補版)
5.1 fail proofとfail safe
fail proof とは決して失敗をしないこと。工場用語でポカヨケともいいます。This machine has a fail-proof function for operation error. のように使います。つまり、たとえ間違った操作をしても機械は間違った動作をしないように設計されているような場合です。
ail safe とは絶対に間違いをしないよう、2重に安全策が講じられていることです。日本語でもフェールセーフ(機能)といいます。
自動車のエンジンを電子制御する場合、エンジンに吸い込まれる空気量を基本にして燃料の量を決めます。この空気量を測定するエアフローメータという部品が故障した場合、エンジンを制御することができなくなってしまいます。もし、この部品が故障した場合(信号が来なくなった場合)コンピュータはある一定の空気量があるという仮定のもとにエンジンの制御を続けます。そうすると十分な性能は出ませんが、最低限の走行は確保でき、整備工場まで車を運転して行くことができます。自動車の場合「足をひきずってでも家に帰る」という意味で limp-home function ともいいます。 |
技術翻訳のトランスワードが発行している書籍「テクニカルライティングと技術翻訳の秘訣(増補版)」の一部を掲載しています。
技術翻訳を学ぶ人のための参考書販売サイト「翻訳参考書マーケット」で販売中です。