I am now going to Osaka by Shinkan-sen for four days. と言うのです。
この人は「期間のfor」を使おうとするなど、初心者としてやる気のある人なので、
I am now going to Osaka by Shinkan-sen and plan to stay there for four days. などとアドバイスすると、理解してくれました。東京から大阪まで4日も掛かる新幹線なんて、遅すぎます。
翻訳の話。「この割引券は、有効期間がありません」。This discount coupon has no validity. ではないです。
そういえば、「このプログラムには、申し込み資格がありません」という日本語もあります。こういう日本語の表現の本来の感じを追及すると、There is no validity (qualification) specified for this discount coupon (program). ということかもしれません(が、英語でこう言いません)。
英語では、前者 This discount coupon has no limitation in validity.
後者 There is no specific qualification required in order to apply for this program. Application for this program does not require any specific qualification concerning the applicant.
「9日午後4時時ごろ、○○市内で季節外れの雷があった。雷の影響で停電が発生し、4時20分ごろから2時間、工場の操業が停止した」。
There was an unseasonal occurrence of thunder at about 4.00 p.m. on July 9 in Xxxx City. The thunder caused an outage from about 4.20 p.m. that stopped the factory production lines for two hours. ではないと思います。
上の日本語は「落雷の影響で … 」だろうと思います。日本の工場は、ただ雷が鳴っているだけで影響を受けるほどヤワではなく、ひょっとすると自社の発電設備に雷が落ちたのでしょう(原稿にないので、そこまで書けませんが)。
上の英語は、A bolt of lightning caused … としました。
まとめ − 日本語を単語レベルで転換するだけでは、正しい翻訳にならない。内容を適確につかんで、それを英語の然るべき表現に移す。
技術翻訳のトランスワードが発行している書籍「荒井邦彦 著 「翻訳しようU」」の一部を掲載しています。
技術翻訳を学ぶ人のための参考書販売サイト「翻訳参考書マーケット」で販売中です。